2013年09月24日

DNA、pink ladyとオーストラリアの病院で言えば?

オーストラリアGPからの挑戦状(医療英語)解答編

小林孝子
ビーンリー・ロード・メディカルセンターGPフェロー

 前回の「オーストラリアGPからの挑戦状」、医療英語クイズの解答編を始めます。いずれもオーストラリアの臨床現場で頻繁に出てくるフレーズで、オーストラリア独特の表現もあります。まずは設問から振り返ってみましょう。

(1)O&G (ヒント)日本での不足は是正に向かっているのでしょうか?
(2)blood thinner
(3)belly button
(4)passing wind
(5)sexually active (ヒント)中高年の方に“Are you sexually active?”。
(6)drip
(7)sugar pills (ヒント)女性の患者から“I took sugar pills but has not had period yet.”と言われることもあります。
(8)morning after pill
(9)hives
(10)boil (ヒント)いつの間にか出現していて、びっくりすることも…。
(11)# (ヒント)忙しくてカルテを詳しく書く時間がないようなときに、このマークを使います。
(12)water work
(13)down under (ヒント) “Doc,I have itchy down under.”と言われたら、若い先生は戸惑うかも。
(14)numb cream (ヒント)小児に注射や採血をするとき、あらかじめ塗っておきます。 “Let’s get the numb cream before needle.”
(15)white head (ヒント)思春期の患者ではよく見かけます。
(16)black head (ヒント)こちらも思春期の患者によく見かけますが、whiteの場合と対応は同じです。
(17)DNA (ヒント)頻繁に起こると、病院やクリニックの経営に影響が…。
(18)NKDA
(19)NFR
(20)No.1 (ヒント)ルーチンの質問に、患者さんは“I am OK with No.1.”
(21)No.2 (ヒント)上に続いて…、“I have a bit problem with No.2.”
(22)shrink
(23)pink lady (ヒント)有名なカクテルですが、消化器科では…。
(24)happy gas (ヒント)特に小児救急でよく使います。
(25)batman ice cream (ヒント)こちらも小児救急で。Batmanは言わずと知れたアメリカのヒーローですが。

 オーストラリア独特の表現もあり、推測しにくいものもあったかと思いますが、どのくらい正解できたでしょうか? 結果や感想はコメント欄までどうぞ。

(1)O&G obstetrics and gynaecology の略。産婦人科のこと。
(2)blood thinner 抗血栓薬。アスピリン、ワルファリン、クロピドグレル、エノキサパリンなど。
(3)belly button おへそ
(4)passing wind おなら。fartよりも上品な言い方。
(5)sexually active sexを日常的にしている人。“Are you sexually active?”などと使います。中高年の方に対してなら「現役ですか?」というニュアンスです。
(6)drip 点滴。“Go to hospital to get the drip.”(病院に行って点滴をしてもらってください)
(7)sugar pills ホルモンの入っていない経口避妊薬の錠剤。生理は止まることなく、自然に来ます。“I took sugar pills but has not had period yet.”(ホルモンの入っていない錠剤を飲んだのに、まだ生理がきません)
(8)morning after pill 緊急避妊薬。避妊せずにsexをしてしまった後、72時間以内に服用します。
(9)hives 蕁麻疹
(10)boil carbuncleのこと。いわゆる、おでき。“Doc,I have got boils.”(先生、おできができたみたい)
(11)# 骨折のこと。忙しくてカルテを詳しく書く時間がないようなときに、このマークを使います。
(12)water work 排尿機能のこと。“How is your water work?”(排尿の方はいかがですか?)
(13)down under 会陰、膣の辺り。“Doc,I have itchy down under.”(先生、会陰の辺りがかゆいです)
(14)numb cream 外用局所麻酔薬。小児が注射・採血を必要とするとき、これをあらかじめ塗っておきます。 “Let’s get the numb cream before needle.”(注射の前に麻酔薬を塗りましょう)
(15)white head 炎症を起こしていないニキビ
(16)black head 皮脂腺にほこりなどが詰まって黒くなっているニキビ
(17)DNA did not attend(予約をしたのに患者が来なかった)
(18)NKDA not known drug allergies(薬剤のアレルギーはなし)
(19)NFR not for resuscitation(心肺停止になっても蘇生処置を行わない)。DNR(do not resuscitate)と同義です。このことを終末期の患者があらかじめ医師に知らせた場合、カルテにはNFRである旨の付箋をして、詳しい内容をマーカーでハイライトしておきます。
(20)No.1 尿のこと。“I am OK with No.1.”(尿の方は問題ないよ)
(21)No.2 便のこと。“I have a bit problem with No.2.”(便がちょっとおかしいです)
(22)shrink 精神科医。“headshrinker”が語源で、「頭をもとに戻してくれる医師」というようなニュアンスでしょうか。
(23)pink lady ひどい胸焼けで胸痛を訴える救急患者に、ミランタという制酸薬とリグノカインという局所麻酔薬のカクテルを使うことがあり、よく効きます。カクテルの色がピンク色になることから、こう呼ばれます。
(24)happy gas 笑気ガス。これを吸入すると、皆さん、本当に笑ったような表情をします。
(25)batman ice cream 異物を誤飲して活性炭での治療が必要なとき、子どもが服用しやすいように活性炭とアイスクリームを混ぜたものです。「バットマン」を連想させるような黒い色をしています。
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